ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはピルビン酸キナーゼM2(PKM2)を介して、エルロチニブ耐性の口腔扁平上皮癌細胞に有効性を示す

Oral Squamous Cell Carcinoma Cells with Acquired Resistance to Erlotinib Are Sensitive to Anti-Cancer Effect of Quercetin via Pyruvate Kinase M2 (PKM2)

要旨:
口腔扁平上皮癌細胞株HSC-3より、エルロチニブ耐性株ERL-R5およびERL-R10を作成した。両者とも、親株に比べて解糖酵素と上皮間葉転換が活性化されて、増殖と遊走がより活発であった。ケルセチンは5 µMの濃度で、両者の成長・解糖・遊走を阻止して、有効性を示した。ERL-R5を移植したマウスモデルにケルセチン10 mg/kgを投与すると、腫瘍組織の成長を大幅に阻害した。解糖酵素ピルビン酸キナーゼM2(PKM2)をsiRNAでサイレンシングすると、ケルセチンと同様の効果を示し、ケルセチンによるPKM2の阻害を示唆した。