ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはmTOR/YY1シグナル伝達経路を標的とし、CYP7A1によるコレステロールの胆汁酸への変換を促進して、II型糖尿病に起因する肝組織の脂質蓄積を軽減する

Targeting mTOR/YY1 signaling pathway by quercetin through CYP7A1-mediated cholesterol-to-bile acids conversion alleviated type 2 diabetes mellitus induced hepatic lipid accumulation

要旨:
mTORへの親和性は、代表的なフラボノイド24種の中でケルセチンが最も高いことを、分子ドッキングで予測した。糖尿病発症モデルマウスにケルセチンを投与すると、肝組織の脂肪蓄積を改善し、mTOR/YY1シグナル伝達を抑制した。薬物代謝酵素CYP7A1は、YY1が結合すると不活性化する。しかし、ケルセチンがYY1の核転写を阻害すると、CYP7A1が再び活性化され、コレステロールを胆汁酸に代謝する働きが回復して、脂肪蓄積を抑制した。