環状マルトオリゴ糖の酵素的形成と、ケルセチン包接複合体の応用
Enzymatic formation of cyclic maltooligosaccharides for the application of quercetin inclusion complex
- 出典:
- Carbohydrate Polymers
- 2023
- 310
- 120722
- DOI:
- 10.1016/j.carbpol.2023.120722
- 要旨:
- シクロデキストリン・グルカン糖転移酵素(シクロデキストリンの環状構造を形成する酵素)を用いて、ケルセチンが環状マルトオリゴ糖に配位した包接複合体を合成した。得られた包接複合体は、ケルセチンと比べて水溶性が55,000倍に向上した。水溶性が向上した結果、包接複合体水溶液のラジカル消去能は、同濃度のケルセチン水溶液の24倍の活性を示した。リポ多糖で刺激したマクロファージRAW264.7に包接複合体を作用すると、炎症メディエーター(IL-1β・IL-6・COX-2)の産出をフリーのケルセチンと比べて有意に阻害した。