特発性肺線維症における老化細胞除去剤ダサチニブとケルセチンの組合せ: 実現可能性と忍容性に関する第 I 相・単盲検・単一施設・無作為化・プラセボ対照パイロット臨床試験
Senolytics dasatinib and quercetin in idiopathic pulmonary fibrosis: results of a phase I, single-blind, single-center, randomized, placebo-controlled pilot trial on feasibility and tolerability
- 著作名:
- Anoop Nambiar
- Dean Kellogg III
- Jaime Justice
- Martin Goros
- Jonathan Gelfond
- Rodolfo Pascual
- Shahrukh Hashmi
- Michal Masternak
- Larissa Prata
- Nathan LeBrasseur
- Andrew Limper
- Stephen Kritchevsky
- Nicolas Musi
- Tamara Tchkonia
- James Kirkland
- 出典:
- eBioMedicine
- 2023
- 90
- 104481
- DOI:
- 10.1016/j.ebiom.2023.104481
- 要旨:
- 50歳以上の特発性肺線維症の患者12名を対象とする、老化細胞除去剤(ケルセチンとダサチニブとの組合せ)の実現可能性と安全性を検証した治験第I相。被験者をランダムに2群に分け、片方の6名は、ダサチニブ(100 mg/day)とケルセチン(1,250 mg/day)の組合せの6名は、3日連続した投与を、週に1回行った。残る6名は対照群として、同様にプラセボを投与した。3週間の投与期間における有害事象を観察した。その結果、軽度・中度・重度併せた有害事象の件数は、介入群が65件、プラセボ群が22件であった。ダサチニブの副作用とされる不眠は、介入群の6名の内4名に見られ、プラセボ群に該当者はいなかった。また、治験を中止すべき重篤な有害事象は、両群ともに見られなかった。肺機能・身体機能・フレイルに関しては、両群間に違いが見られなかった。