ケルセチンはSestrin2/AMPK/SIRT1軸を活性化して、筋萎縮性側索硬化症を改善する
Quercetin activates the Sestrin2/AMPK/SIRT1 axis to improve amyotrophic lateral sclerosis
- 出典:
- Biomedicine & Pharmacotherapy
- 2023
- 161
- 114515
- DOI:
- 10.1016/j.biopha.2023.114515
- 要旨:
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療メカニズムとケルセチンとの関係に焦点を当てた総説。まずイントロとして、ALSとケルセチンに関して概説する。第1の話題である、神経変性疾患の動物モデルにおけるAMPK/SIRT1の活性化の実例としては、レスベラトロールの論文が中心でケルセチンは登場しない。第2の話題として、神経変性疾患の臨床研究および動物実験にてSestrin2の役割を明らかにした論文と、AMPK/SIRT1軸がSestrin2を活性化した例を取上げる。当然ながら、ここにもケルセチンの論文はない。第3の話題として、ケルセチンがSestrin2/AMPK/SIRT1軸を活性化した例を論じるが、13件の中で神経変性疾患に関連した論文は2件である。以上の事実を積み重ねて、ケルセチンがALSの治療に有効であろうと予測した。