ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはNRP2 -VEGFC複合体を阻害して、局所的な血流の乱れによる炎症から内皮機能を保護する

Quercetin protects endothelial function from inflammation induced by localized disturbed flow by inhibiting NRP2 -VEGFC complex

要旨:
ケルセチンがアテローム性動脈硬化症に効くメカニズムを解明した。乱流に晒したヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)は、ニューロピリン2の発現が上昇して、細胞内に炎症を誘発した。ニューロピリン2をノックダウンしたHUVECでは、乱流でも炎症が起こらなかった。ケルセチンの投与は、ニューロピリン2のノックダウンと同様に炎症関連遺伝子の発現を抑制することを、マウスを用いる動物実験にて確認した。ケルセチンは、ニューロピリン2ー血管内皮増殖因子C(VEGFC)複合体を阻害して、炎症を抑制した。よって、ニューロピリン2に結合する因子GATA2とは無関係であった。