ケルセチンはNRP2 -VEGFC複合体を阻害して、局所的な血流の乱れによる炎症から内皮機能を保護する
Quercetin protects endothelial function from inflammation induced by localized disturbed flow by inhibiting NRP2 -VEGFC complex
- 著作名:
- Wenying Zhou
- Feng Wang
- Xuesong Qian
- Shuai Luo
- Zhimei Wang
- Xiaofei Gao
- Xiangquan Kong
- Junjie Zhang
- Shaoliang Chen
- 出典:
- International Immunopharmacology
- 2023
- 116
- 109842
- DOI:
- 10.1016/j.intimp.2023.109842
- 要旨:
- ケルセチンがアテローム性動脈硬化症に効くメカニズムを解明した。乱流に晒したヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)は、ニューロピリン2の発現が上昇して、細胞内に炎症を誘発した。ニューロピリン2をノックダウンしたHUVECでは、乱流でも炎症が起こらなかった。ケルセチンの投与は、ニューロピリン2のノックダウンと同様に炎症関連遺伝子の発現を抑制することを、マウスを用いる動物実験にて確認した。ケルセチンは、ニューロピリン2ー血管内皮増殖因子C(VEGFC)複合体を阻害して、炎症を抑制した。よって、ニューロピリン2に結合する因子GATA2とは無関係であった。