ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

2価銅イオンを豊富に含む中空ナノポーラス紺青は、ケルセチンと相乗的に腫瘍治療効果を発揮する

Hollow Nanoporous Prussian Blue Nanocubes Enriched with Cu2+ and Loaded with Quercetin for Synergistic Tumor Therapy

要旨:
合成顔料である紺青のナノ粒子には優れた抗癌活性があるが、腫瘍組織において活性酸素種の発生能力が弱いという欠点がある。そこで、Cu2+を多く含むナノポーラス紺青を新規に設計したところ、癌細胞に放出したCu2+が、還元型グルタチオンGSHを酸化型GSSGに変換し(自身は1価銅に酸化されて)、活性酸素種を上昇した。ナノポーラス紺青に、Cu2+に加えてケルセチンを更に担持すると、比表面積と封入効率がより大きくなり、相乗的に抗腫瘍活性が向上した。