ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

リン酸カルシウムにケルセチンを担持したハイブリッドナノファイバーの合成と物性評価: 抗バイオフィルム活性と、ヒマワリ油の加熱時における抗酸化作用

Synthesis and Characterization of Quercetin@Ca3(PO4)2 Hybrid Nanofibers with Antibiofilm Properties and Antioxidant Activity for the Deep-frying Procedure of Sunflower Oil

要旨:
ケルセチンの水溶性と安定性の低さを解決すべく、リン酸カルシウムにケルセチンを担持したハイブリッドナノファイバーを新規に設計した。ケルセチンと塩化カルシウムをリン酸緩衝液に混合して調製し、得られたナノファイバーはヒマワリ油に抗酸化作用を示した。すなわち、揚げ物の調理に用いて、回収再利用を70回繰り返した際の、過酸化脂質の生成率は55%であった。ナノファイバーはまた、2.5 mg/Lの濃度で優れた抗バイオフィルム活性も示した。形成したバイオフィルムの分解率は、以下の通り。黄色ブドウ球菌: 83%、枯草菌: 80%、大腸菌: 66%、緑膿菌: 30%。