ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ナツメ(Zizipus Jujuba Mill.)果実に含まれるフラボノイドの単離・同定・抗菌活性評価

Isolation, Identification, and Antibacterial Activities of Flavonoids from Jujube (Zizipus Jujuba Mill.) Fruit

要旨:
ナツメ果実より、エピカテキン・ケルセチン・ルチン・イソケルシトリン・ヒペロシドを単離して、NMRで構造を確認した。抗菌活性を評価した結果、ケルセチンが最も強く、示した最小発育阻止濃度は大腸菌と緑膿菌が250 μg/mL、赤痢菌に対しては125 μg/mLであった。黄色ブドウ球菌にはルチンとヒペロシドが最も強い活性を示し、最小発育阻止濃度は両者とも62.5 μg/mLであった。枯草菌にはヒペロシドが最も活性が強く、最小発育阻止濃度は250 μg/mLであった。フラボノイドが抗菌活性を示すpH領域は6未満で、pHの上昇とともに急激に低下した。