ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

LC-MS法とGastroPlusの併用による、ウサギ血漿中のケルセチンを含むナノ乳濁液の薬物動態分析

Liquid Chromatography–Electrospray Ionization Tandem Mass Spectrometry Estimation of Quercetin-Loaded Nanoemulsion in Rabbit Plasma: In Vivo–In Silico Pharmacokinetic Analysis Using GastroPlus

要旨:
ケルセチンを含むナノ乳濁液と、フリーのケルセチンの水懸濁液それぞれの薬物動態を比較した。ケルセチンの投与量が30 mg/kgとなるようにウサギに投与し、0.5,1,2,8,12,24,48時間後に採血を行った。血液サンプルは、内部標準にヒドロクロロチアジドを用いてLC-MS法で分析し、取得したデータをGastroPlusで解析した。最大血中濃度(Cmax)はナノ懸濁液が286.51 ng/mLでフリーのケルセチンが122.56 ng/mLであり、ナノ化による2.34倍の向上を認めた。0~48時間の血中濃度時間曲線下面積(AUC)はナノ乳濁液が4249 ng·h/mLでフリーのケルセチンが976 ng·h/mLであり、4.35倍の向上を認めた。