ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ポリフェノールが豊富なセンジュギク(Tagetes erecta L.)花抽出物の効果: 抗糖尿病・抗肥満・線虫(Caenorhabditis elegans)の脂肪貯蔵の抑制

Antidiabetic and anti-obesity properties of a polyphenol-rich flower extract from Tagetes erecta L. and its effects on Caenorhabditis elegans fat storages

要旨:
センジュギク(千寿菊、Tagetes erecta L.)花のエタノール抽出物は、ポリフェノールを豊富に含み、その成分はヒペロシド・イソケルシトリン・ケルセチン・エラグ酸・バニリン酸であった。Vitro: 抽出物は、α-グルコシダーゼとリパーゼの阻害作用を示し、終末糖化産物の生成を抑制した。Vivo: 線虫(Caenorhabditis elegans)の野生型と、脂肪酸不飽和化酵素BX24が欠損した変異型を二通り用意して、グルコースで肥満を惹起した。野生型への抽出物の投与は、グルコース未処置群と同程度にまで脂肪の蓄積を減少した。一方、変異型への投与は野生型と比べて効果が減少し、脂肪の減少には、BX24が関与していることを示唆した。