ケルセチンの摂取は、多嚢胞性卵巣症候群患者のアディポネクチン受容体の発現を増強する: 無作為化プラセボ対照二重盲検臨床試験
Oral Quercetin Supplementation Enhances Adiponectin Receptor Transcript Expression in Polycystic Ovary Syndrome Patients: A Randomized Placebo-Controlled Double-Blind Clinical Trial
- 出典:
- Cell Journal
- 2018
- 19
- 627-633
- DOI:
- 10.22074/CELLJ.2018.4577
- 要旨:
- 20~40歳でBMIが25~40の多嚢胞性卵巣症候群患者84名を対象とする、ケルセチンの摂取の影響を検証した臨床研究。無作為化・二重盲検・プラセボ対照で実施した。被験者を42名ずつ2群に分け、介入群のケルセチン摂取量は1 g/dayと定め、500 mg入りのカプセルを朝食および昼食後に摂取した。残る42名は、プラセボを摂取して対照群とした。12週間の摂取期間が終了した後、各種検査を行った。その結果、ケルセチン摂取群は、対照と比べてアディポネクチン受容体の発現(転写レベル)を上昇した。すなわち、ADIPOR1の発現はベースラインの1.32倍となり、ADIPOR2の発現は1.46倍に上昇した(P<0.01)。ケルセチン摂取群はまた、血中のAMPKがベースラインより有意に増加した(P<0.05)。