ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

シカクヤブガラシ(Cissus quadrangularis Linn)由来のβ-シトステロールが少なくケルセチンとルチンが豊富な画分は、骨形成を増強し、破骨細胞形成マーカーの発現を減少する

Depletion of β-sitosterol and enrichment of quercetin and rutin in Cissus quadrangularis Linn fraction enhanced osteogenic but reduced osteoclastogenic marker expression

要旨:
シカクヤブガラシ(四角藪枯、Cissus quadrangularis Linn)はブドウ科の蔓性多年草で、インドやタイの伝統医療で骨折の治療に用いられて来た。シカクヤブガラシのエタノール抽出物に含まれるルチンとケルセチンの合計は1.06±0.12 mg/gで、これを65.36±0.75 mg/gにまで高めた画分を得た。ヒト由来骨芽細胞株MG-63に粗抽出物と精製画分をそれぞれ作用させると、後者は前者と比べて顕著に、骨形成マーカーのアルカリホスファターゼ活性が上昇した。精製画分はまた、オステオプロテゲリンを活性化し、RANKLの発現を阻害して、破骨細胞への分化を抑制した。