COVID-19の初期段階における補完的薬剤としてのケルセチン: 無作為化臨床試験の最終結果
Quercetin as a possible complementary agent for early-stage COVID-19: Concluding results of a randomized clinical trial
- 著作名：
- Francesco Di Pierro
- Amjad Khan
- Somia Iqtadar
- Sami Ullah Mumtaz
- Muhammad Nabeel Akbar Chaudhry
- Alexander Bertuccioli
- Giuseppe Derosa
- Pamela Maffioli
- Stefano Togni
- Antonella Riva
- Pietro Allegrini
- Martino Recchia
- Nicola Zerbinati
- 出典：
- Frontiers in Pharmacology
- 2023
- 13
- 1096853
- DOI：
- 10.3389/fphar.2022.1096853
- 要旨：
- 初期段階で軽度～中度のCOVID-19患者100名を対象とする、ケルセチンフィトソーム(ケルセチンーリン脂質錯体のサプリ製剤)の補完効果を検証した、臨床研究。無作為化、オープンラベルで実施した。被験者を50名ずつ2群に分け、片方は通常の治療のみを行い対照群とし、介入群は通常の治療に加えてケルセチンの摂取(1週目に500 mgを1日3回、2週目に500 mgを1日2回)を追加した。1週間後、ケルセチン群の患者は対照群と比較して、迅速にCOVID-19から回復した。すなわち、34名(対照群は12名)がSARS-CoV-2陰性となり(P=0.0004)、26名(対照群は12名)の急性症状が解消された(P=0.0051)。また、ケルセチン群は対照群と比べて、血中の乳酸脱水素酵素の減少が顕著であった(P=0.0001)。ケルセチン摂取による副作用は特に認めず、安全性も検証された。