Framingham Heart Studyにおける12年間の追跡調査: 食物性フラボノール特にケルセチンの摂取量が多いほど、フレイル発症の確率を低下する
Higher intake of dietary flavonols, specifically dietary quercetin, is associated with lower odds of frailty onset over 12-years of follow-up among adults in the Framingham Heart Study
- 著作名:
- Steven Oei
- Courtney L. Millar
- Thuy Nga Nguyen
- Kenneth J. Mukamal
- Douglas P. Kiel
- Lewis A. Lipsitz
- Marian T. Hannan
- Shivani Sahni
- 出典:
- The American Journal of Clinical Nutrition
- 2023
- 118
- 27-33
- DOI:
- 10.1016/j.ajcnut.2023.04.013
- 要旨:
- Framingham Heart Study (1948年から米国マサチューセッツ州で継続している心疾患の追跡疫学調査)の一環で行われた、フラボノイドの摂取とフレイル発症の関係を調査したコホート研究。1998-2001年の時点でフレイルでない被験者を追跡し、2011-2014年に13.2%の224名がフレイルを発症した。食物摂取頻度質問票(FFQ)より、フラボノイドの摂取量を取得した。ロジスティック回帰を使用して、フレイル発症のオッズ比と、95%信頼区間を計算した。総フラボノイドの摂取とフレイル発症とは関連を認めなかった。サブグループ解析の結果、フラボノールの摂取量が10 mg/day以上では、フレイルの発症確率が20%減少した(オッズ比: 0.80, 95%CI: 0.67, 0.96)。その中でも、ケルセチンの摂取量が10 mg/day以上では、フレイルの発症確率が35%減少した(オッズ比: 0.65, 95%CI: 0.48, 0.88)。