ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPARγ)はNF-κB経路を抑制して、心筋の虚血再灌流傷害におけるケルセチンの保護効果を媒介する

Peroxisome proliferator-activated receptor γ (PPARγ) mediates the protective effect of quercetin against myocardial ischemia-reperfusion injury via suppressing the NF-κB pathway

要旨:
Vivo: 心筋虚血再灌流傷害のモデルマウスにて、ケルセチンは梗塞部分の面積を大幅に縮小し、血中のAST・クレアチンキナーゼ・心筋トロポニンT・乳酸脱水素酵素を低減した。ケルセチンはまた、心筋組織のマロンジアルデヒドを減少し、SODとGPxは増大して抗酸化作用を発揮した。なお、PPARγ阻害剤の存在下では、ケルセチンの保護効果が打消された。Vitro: 虚血再灌流のvitroモデルhypoxia/reoxygenation(低酸素再酸素化)にて、ケルセチンは心筋細胞H9C2のアポトーシスを抑制した。PPARγ-siRNAの存在下では、ケルセチンのアポトーシス抑制効果が打消された。以上のvivoおよびvitroの結果は、ケルセチンの保護効果がPPARγを介していることを示唆した。