ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはビタミンD受容体を活性化して、乳癌が誘発した肝組織の炎症と線維症を改善する

Quercetin activates vitamin D receptor and ameliorates breast cancer induced hepatic inflammation and fibrosis

要旨:
エールリッヒ腹水癌細胞を移植した乳癌のモデルマウスは、腫瘍組織のみならず肝重量が大幅に増大した。ケルセチンの投与は、腫瘍組織の縮小に加え、血中のAST・ALT・ALP活性を低減し、肝組織の炎症と線維化を抑制した。分子ドッキングは、ケルセチンとビタミンD受容体との高い親和性を示唆した。ヒト由来乳癌細胞株MDA-MB-231およびBT-474を用いるvitro実験にて、ケルセチンはビタミンDと似た挙動を示し、ビタミンD受容体の活性化メカニズムを支持した。