ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは香连(xiang lian)錠の主成分として機能し、STAT1/PPARγバランスを崩し、マクロファージのオルタナティブ活性化を指令して潰瘍性大腸炎を改善する

Quercetin serves as the major component of Xiang-lian Pill to ameliorate ulcerative colitis via tipping the balance of STAT1/PPARγ and dictating the alternative activation of macrophage

要旨:
中医学で潰瘍性大腸炎に治療に用いられる香连(xiang lian)錠は、主成分がケルセチンである。デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で惹起した潰瘍性大腸炎のモデルマウスに、香连錠を投与した。その結果、重症度の尺度であるDAI(disease activity index; 0~4の5段階で評価)を減少し、結腸の炎症を軽減した。香连錠は単球由来マクロファージの生成を阻害し、マクロファージをM2極性化するオルタナティブ活性化を促進した。ネットワーク薬理学解析は、香连の主要標的の下流に、STAT1/PPARγシグナル伝達の逆調節が存在する可能性を示唆した。