ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

薬用植物に含まれるWnt/β-カテニンシグナル伝達経路阻害剤グリチルリチン酸・ソラニン・ポリフィリンI・クロシン・ヒペリシン・ツベイモシド-1・ジオスミン・ルチンはより優れた結合親和性と抗癌特性を有する: 分子ドッキングとADMET研究

Wnt/β-catenin signaling pathway inhibitors, glycyrrhizic acid, solanine, polyphyllin I, crocin, hypericin, tubeimoside-1, diosmin, and rutin in medicinal plants have better binding affinities and anticancer properties: Molecular docking and ADMET study

要旨:
Wnt/β-カテニンシグナル伝達が過剰に活性化されると、癌肝細胞の増殖と分化を引起す。β-カテニンと安定に結合して同シグナル伝達を阻害する天然物を、分子ドッキングで探索した。その結果、グリチルリチン酸・ソラニン(以上、結合エネルギーが−8.5 kcal/mol)・ポリフィリンI(同−8.4 kcal/mol)・クロシン・ヒペリシン・ツベイモシド-1(同−8.1 kcal/mol)・ジオスミン・ルチン(同−8.0 kcal/mol)が上位化合物であった。以上の8化合物は全て、Lipinskiのルールオブファイブを満足しておらず、バイオアベイラビリティの低さが予想される。