ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

オートファジーとエクソソームは、アルコール性肝疾患におけるケルセチンの保護効果を協調的に媒介する

Autophagy and exosomes coordinately mediate quercetin's protective effects on alcoholic liver disease

要旨:
Vivo: アルコールで惹起したアルコール性肝疾患のモデルマウスの肝組織は、オートファジーの指標であるLC3IIが減少してオートファジー不全を示唆した。その後のケルセチンの投与は、LC3IIを有意に回復した。一方、アルコールにより血清中のエクソソームが上昇したが、ケルセチン投与で減少した。Vitro: アルコールで刺激したHepG2細胞は、乳酸脱水素酵素・ALT・ASTが上昇したが、ケルセチンもしくはエクソソーム取込み阻害剤の投与で回復した。過剰にエクソソームを放出するRab27aの投与やオートファジー阻害剤の投与は、HepG2におけるケルセチンの保護効果を打消した。よって、ケルセチンの作用メカニズムが、オートファジーの促進とエクソソームの阻害であることを支持した。