ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはAMPK関連のオートファジー経路を活性化して、腎虚血再灌流傷害を軽減する

Quercetin attenuates renal ischemia/reperfusion injury via an activation of AMP-activated protein kinase-regulated autophagy pathway

要旨:
ケルセチンが腎虚血再灌流傷害を軽減するメカニズムを、vitroとvivoの両方で検証した。Vitro: 腎尿細管細胞を用いる虚血再灌流傷害のモデルにて、ケルセチンはAMPKのリン酸化を促進し、mTORのリン酸化は阻害して、細胞の損傷を軽減した。ケルセチンはまた、虚血再灌流の間に同細胞のオートファジーを活性化した。短ヘアピン型RNA(sh-RNA)でAMPKの発現をノックダウンすると、ケルセチンによるオートファジーの活性化が打消された。Vivo: マウスの腎虚血再灌流にてケルセチンは、血中のクレアチニンを低減して、腎保護効果を示した。Vitro実験で観察したケルセチンの3効果(AMPKのリン酸化の促進・mTORのリン酸化の阻害・オートファジーの活性化)は、マウスモデルでも確認した。