H1N1型インフルエンザウィルスがマウスに誘発した肺炎の治療効果と、ドクダミ由来の4つのフラボノイドの腸内細菌叢による生体内変換
Therapeutic effects on H1N1-induced pneumonia in mice and intestinal bacteria biotransformation of four main flavonoids from Houttuynia cordata Thunb
- 出典:
- Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis
- 2023
- 233
- 115469
- DOI:
- 10.1016/j.jpba.2023.115469
- 要旨:
- ドクダミ抽出物をUPLC-LTQ-MS/MSで分析した結果、8種のフラボノイドを確認した。上位4成分はルチン・ヒペロシド・イソケルシトリン・ケルシトリンであり、全てケルセチン配糖体であった。これら4種とアグリコンであるケルセチンをそれぞれ、H1N1型インフルエンザウィルスに感染したマウスに投与すると全て急性肺損傷を軽減したが、中でもヒペロシドとケルシトリンが良好な結果であった。マウスの腸内細菌叢を用いるvitro実験にて、ヒペロシドとケルシトリンのケルセチンへの変換速度を調べた。その結果、感染したマウスの細菌叢による速度定数は0.81および0.91であり、正常マウス由来の0.18および0.18と比べて著しく大きかった(P<0.001)。