冠状動脈性心疾患における黄耆と紅花との組合せの心保護効果とメカニズムを、ネットワーク薬理学と実験で検証する
The Cardioprotective Effects and Mechanisms of Astragalus-Safflower Herb Pairs on Coronary Heart Disease Identified by Network Pharmacology and Experimental Verification
- 出典:
- Frontiers in Bioscience-Landmark
- 2023
- 28
- 94
- DOI:
- 10.31083/j.fbl2805094
- 要旨:
- 黄耆と紅花との組合せは、中医学で冠状動脈性心疾患の治療に用いられている。黄耆と紅花それぞれをUPLC-MS-MSで分析して54種の有効成分を特定し、これらの標的遺伝子1576種をデータベースにて特定した。その内の90種を冠状動脈性心疾患の標的遺伝子と認め、特に鍵となる10種の遺伝子を特定した。京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)を解析した結果、NLRP3インフラマソームが関与するシグナル伝達が最も重要であることが判明した。分子ドッキングの結果、主成分であるケルセチン・ケンフェロール・アピゲニン・カリコシン・イソラムネチンがNLRP3インフラマソームおよびカスパーゼ-1と良好な親和性を示した。