アルツハイマー病の病理学的要素に関するフラボノイドの複数の反応性: 構造活性相関
Multiple reactivities of flavonoids towards pathological elements in Alzheimer’s disease: structure–activity relationship
- 出典:
- Chemical Science
- 2020
- 11
- 10243-10254
- DOI:
- 10.1039/D0SC02046J
- 要旨:
- アルツハイマー病の治療に必要な薬理作用として、1) アミロイドβの蓄積阻害、2) 金属恒常性の維持、3) 抗酸化作用、4) アセチルコリンエステラーゼの阻害作用に着目した。ケルセチンとその類縁体を計12種選び、4項目に関連する構造ー活性相関を調べた。その結果、B環のカテコール・7-OH・C2-C3の二重結合が重要な要素であることを見出した。ケルセチンは、その全てを満たしている。なお、3-OH構造は、抗酸化作用にはプラスに働くが、アセチルコリンエステラーゼの阻害にはマイナスに働く。