ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンのコイ(Cyprinus carpio)への応用: 成長・体液性免疫・抗酸化状態・免疫関連遺伝子・熱ストレスに対する耐性への影響

Quercetin Application for Common Carp (Cyprinus carpio): I. Effects on Growth Performance, Humoral Immunity, Antioxidant Status, Immune-Related Genes, and Resistance against Heat Stress

要旨:
ケルセチンを0, 200, 400, 600 mg/kgの濃度で添加した餌で、60日間コイを飼育した。成長および成長率に顕著な違いが見られ、体重・体長ともに400群と600群が有意であった。熱ストレスを与えた前後における溶血補体価(感作赤血球を50%溶血させる補体の量)とリゾチーム(細菌感染の防御因子)の減少、すなわちストレス耐性の指標も、400群と600群が有意であった。血中のグルコース・コルチゾール・ALT・ASTも、400群と600群が有意に減少した。抗酸化状態に関しては、SODの上昇とマロンジアルデヒドの減少は400群と600群が有意であったが、反対にカタラーゼとGPxは0群と200群の方が有意であった。