ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

益肺通絡顆粒(Yifei Tongluo granules)による特発性肺線維症の治療メカニズムを、ネットワーク薬理学と分子ドッキングで解明する

Network pharmacology and molecular docking to explore the pharmacological mechanism of Yifei Tongluo granules in treating idiopathic pulmonary fibrosis: A review

要旨:
益肺通絡顆粒(Yifei Tongluo granules)は中医学で除痰や血流改善に用いられているが、特発性肺線維症に対する作用機序を、ネットワーク薬理学と実験で明らかにした。各種データベースより、益肺通絡顆粒の主要成分16種の標的遺伝子822種を取得し、内330種が特発性肺線維症に関連していた。蛋白質間相互作用ネットワークを構築し、京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)と遺伝子オントロジーを解析した結果、MAPK1・MAPK3・EGFR・SRCがコアな標的であり、PI3K/AKT経路とMAPK経路が主要なシグナル伝達であった。分子ドッキングにて上記の標的蛋白質4種との親和性を調べた結果、ダンシェノールA・イソラムネチン・ジンセノサイドRh4・ケルセチン・ケンフェロールが有効成分であった。