アルギン酸塩・イヌリン・キトサンから成るマイクロ粒子は封入したケルセチンの代謝を変化させ、短鎖脂肪酸の生成を促進し、ブタの腸内細菌叢を調節する
Alginate-inulin-chitosan based microspheres alter metabolic fate of encapsulated quercetin, promote short chain fatty acid production, and modulate pig gut microbiota
- 出典:
- Food Chemistry
- 2023
- 418
- 135802
- DOI:
- 10.1016/j.foodchem.2023.135802
- 要旨:
- キトサンでコーティングしたアルギン酸塩のマイクロ粒子に、ケルセチンとイヌリンとを共封入した。なお、イヌリンの役割はプレバイオティクス源である。ブタの糞便を培養して腸内環境をシミュレーションした系にマイクロ粒子を添加すると、フリーのケルセチンと比べて顕著に、ケルセチン代謝物への変換を加速した。マイクロ粒子はまた、Lactobacillus・Turicibacter・Eubacterium・Clostridiumの相対量を増加させ、病原性のEnterococcusは減少した。短鎖脂肪酸の生成も、フリーのケルセチンと比べてマイクロ粒子が有意であった。以上の結果は、イヌリンとケルセチンとの相乗効果を示唆した。