ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

子宮頸癌細胞のバイオアベイラビリティを高める、ケルセチンを担持した送達システムの開発と物性評価

Development and Characterization of Quercetin-Loaded Delivery Systems for Increasing Its Bioavailability in Cervical Cancer Cells

要旨:
スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン(SBE-β-CD)とケルセチンを混合して複合体を形成させた後、キトサンを加えて、キトサン/SBE-β-CD/ケルセチンから成る新規ナノ製剤を調製した。得られたナノ粒子の粒径は272.07±2.87 nm、ゼータ電位は+38.0±1.34 mV、ケルセチンの封入効率は99.9%であった。pH 7.4におけるナノ粒子からのケルセチンの放出率は、96時間で10%であった。一方、pH 5.8では50~60%のケルセチンが放出され、pH感受性を示した。ヒト由来子宮頸癌細胞株HeLaに対するIC50値は、フリーのケルセチンが59.84 μMであったが、ナノ粒子は43.55 μMに向上した。