ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはMYCおよびCYP2E1の発現を阻害して、高血圧自然発症ラットにおける心筋の酸化ストレスを軽減する

Quercetin inhibits the expression of MYC and CYP2E1 and reduces oxidative stress in the myocardium of spontaneously hypertensive rats

著作名:
Oksana Maksymchuk
Angela Shysh
Anna Kotliarova
出典:
Acta Biochimica Polonica
2023
70
199–204
DOI:
10.18388/abp.2020_6517
キーワード:
高血圧自然発症ラット
MYC
CYP2E1
ケルセチン
心保護
抗酸化作用
動物実験
要旨:
高血圧自然発症ラットは、転写因子MYCが過剰発現し、MYCの標的遺伝子CYP2E1の発現が加齢とともに増加する。この事実は、高齢の高血圧自然発症ラットの心組織における酸化ストレスの要因を示唆する。ケルセチンの投与は、MYCの発現を大幅に抑制し、併せてCYP2E1の発現も低減した。その結果、加齢で低下した心組織のカタラーゼとSODが増大し、マロンジアルデヒドは減少して、酸化ストレスを緩和した。ケルセチンはまた、血圧を低下し、心肥大も顕著に改善した。