ケルセチンは尿細管上皮細胞とマクロファージ間のエクソソームを介したクロストークを阻害して、尿細管間質性炎症を軽減する
Quercetin alleviates tubulointerstitial inflammation by inhibiting exosomes-mediated crosstalk between tubular epithelial cells and macrophages
- 著作名:
- Di Yin
- Jing-Yuan Cao
- Yan Yang
- Zhong-Tang Li
- Hong Liu
- Tao-Tao Tang
- Wei-Jie Ni
- Yi-Lin Zhang
- Wei Jiang
- Yi Wen
- Zuo-Lin Li
- Jing Zhao
- Lin-Li Lv
- Bi-Cheng Liu
- Bin Wang
- 出典:
- Inflammation Research
- 2023
- 72
- 1051–1067
- DOI:
- 10.1007/s00011-023-01730-2
- 要旨:
- Virto: 尿細管上皮細胞をリポ多糖で刺激すると、エクソソームを放出する。エクソソームは、マクロファージRAW264.7と相互作用して、同細胞中の炎症サイトカインと線維化マーカーの上昇を認めた。すなわち、尿細管上皮細胞とRAW264.7との間にはエクソソームを介するクロストークが存在し、熱ショック蛋白質が双方でエクソソームの放出と受容を促進した。そこで、熱ショック蛋白質であるケルセチンに着目した。ケルセチンの添加は、エクソソームを放出を阻害して、RAW264.7における炎症応答を抑制した。Vivo: ケルセチンによる熱ショック蛋白質の阻害とエクソソーム放出の抑制は、2種類のマウスモデル(片側尿管結紮モデルおよびリポ多糖誘発モデル)で確認した。