ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは尿細管上皮細胞とマクロファージ間のエクソソームを介したクロストークを阻害して、尿細管間質性炎症を軽減する

Quercetin alleviates tubulointerstitial inflammation by inhibiting exosomes-mediated crosstalk between tubular epithelial cells and macrophages

要旨:
Virto: 尿細管上皮細胞をリポ多糖で刺激すると、エクソソームを放出する。エクソソームは、マクロファージRAW264.7と相互作用して、同細胞中の炎症サイトカインと線維化マーカーの上昇を認めた。すなわち、尿細管上皮細胞とRAW264.7との間にはエクソソームを介するクロストークが存在し、熱ショック蛋白質が双方でエクソソームの放出と受容を促進した。そこで、熱ショック蛋白質であるケルセチンに着目した。ケルセチンの添加は、エクソソームを放出を阻害して、RAW264.7における炎症応答を抑制した。Vivo: ケルセチンによる熱ショック蛋白質の阻害とエクソソーム放出の抑制は、2種類のマウスモデル(片側尿管結紮モデルおよびリポ多糖誘発モデル)で確認した。