ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

5種類のSARS-CoV-2蛋白質に対する植物化学物質の阻害能力: ボスニア・ヘルツェゴビナに特有な植物のin silico評価

Inhibitory potential of phytochemicals on five SARS-CoV-2 proteins: in silico evaluation of endemic plants of Bosnia and Herzegovina

要旨:
SARS-CoV-2の標的蛋白質であるMpro・PLpro・RdRp・スパイク糖蛋白質・NendoUに親和性の高い化合物を、28種類のボスニア・ヘルツェゴビナに特有な植物の構成成分を対象に、分子ドッキングでスクリーニングした。その結果、Mproにはゲニステインとヘスペリジンが高い親和性を示し、Plproにはヘスペリジンとルテオリンが高い親和性を示した。RdRpにはヘスペリジンとケルセチンが最も高い結合親和性を示した上、両方とも意味のある相互作用を形成した。ヘスペリジンとフィセチンがスパイク糖蛋白質に高い親和性を示し、NendoUに対する高親和性はヘスペリジンとイソラムネチンで得られ、その全てが興味深い相互作用であった。