若年期に老化細胞除去剤を経口投与したマウスおける、代謝および認知応答の性的二形効果
Sexual dimorphic metabolic and cognitive responses of C57BL/6 mice to Fisetin or Dasatinib and quercetin cocktail oral treatment
- 著作名:
- Yimin Fang
- David Medina
- Robert Stockwell
- Sam McFadden
- Kathleen Quinn
- Mackenzie R. Peck
- Andrzej Bartke
- Kevin N. Hascup
- Erin R. Hascup
- 出典:
- GeroScience
- 2023
- 45
- 2835–2850
- DOI:
- 10.1007/s11357-023-00843-0
- 要旨:
- 老化細胞が蓄積する前の若年期のマウスに、老化細胞除去剤を投与するとどうなるかを検証した。4~13月齢の期間に、月に1度ダサチニブ5 mg/kgとケルセチン50 mg/kgの組合せを投与した。また、同じ時期にフィセチン100 mg/kgを投与する群も、コントロールとして設けた。その結果、オスとメスとで異なる性的二形を認めた。フィセチンを投与したオスマウスには有益であり、細胞老化随伴分泌現象(SASP)を減少し、エネルギー代謝が強化され、認知機能が向上し、アディポネクチン受容体1とグルコーストランスポーター4の発現が増加した。一方、フィセチンはメスに効果がなかったが、メスマウスは老化が遅いことに起因していた。ダサチニブとケルセチンとの共投与は、オスには最小限の効果であり、メスには有害でSASPの増加と白色脂肪組織の蓄積をもたらした。