ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはアンジオテンシンIIが誘発した血管平滑筋細胞の増殖を軽減し、p53経路を活性化する

Quercetin attenuates angiotensin II-induced proliferation of vascular smooth muscle cells and p53 pathway activation in vitro and in vivo

要旨:
Vivo: アンジオテンシンIIを投与したマウスは血圧が上昇し、脈波伝播速度が早まり、腹部大動脈の壁が厚くなった。ケルセチンの投与は、用量依存的にこれらを改善した。RNAシーケンスにて、アンジオテンシンIIによる発現をケルセチンが逆転した腹部大動脈の転写物464種を特定した。Vitro: アンジオテンシンIIで刺激した血管平滑筋細胞にケルセチンを投与すると、細胞周期のG0/G1期を停止して増殖を抑制するとともに、p53とp21の発現を促進した。特にp53とp21の上昇は、マウスの腹部大動脈でも見られ、良好に一致した結果を得た。