Akt/mTOR経路によるオートファジーの誘導を介する解糖をケルセチンが阻害して、乳癌の流動性を抑制する
Quercetin suppresses the mobility of breast cancer by suppressing glycolysis through Akt-mTOR pathway mediated autophagy induction
- 出典:
- Life Sciences
- 2018
- 208
- 123-130
- DOI:
- 10.1016/j.lfs.2018.07.027
- 要旨:
- 乳癌細胞にケルセチンを作用すると、その遊走を阻害し、遊走に関連するマーカー(MMP-2・MMP-9・VEGF)の発現も低減した。ケルセチンはグルコースの取込みと乳酸の産出を低減して、解糖系の抑制を示唆した。実際、解糖の役割を担う蛋白質(ピルビン酸キナーゼ2・グルコース輸送体1・乳酸脱水素酵素A)の低下も認めた。ケルセチンはまた、Akt/mTOR経路を不活性化して、オートファジーを誘導した。オートファジー阻害剤やAkt/mTOR活性化剤の存在下では、ケルセチンの遊走阻害効果が打消された。