ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

植物由来のクオラムセンシング阻害剤ケルセチン・バニリン・ウンベリフェロンは盲腸細菌叢を調節し、炎症を軽減してブロイラーの生産効率に影響を与える

Plant-Derived Quorum Sensing Inhibitors (Quercetin, Vanillin and Umbelliferon) Modulate Cecal Microbiome, Reduces Inflammation and Affect Production Efficiency in Broiler Chickens

要旨:
近年、家畜の飼料添加剤にクオラムセンシング阻害剤の利用が、抗生物質の代替として着目されている。植物由来のクオラムセンシング阻害剤である、ケルセチン、バニリン、ウンベリフェロンおよび組合せを添加した餌でブロイラーを飼育した。盲腸細菌叢のRNAシーケンシング解析の結果、バチロータ門/バクテロイデス門の比率の増加が全てのクオラムセンシング阻害剤で認め、特にバニリンとウンベリフェロンの組合せで顕著であった。また、盲腸微生物叢の有益な変化による炎症応答の減少で、末梢血白血球が27.9〜45.1%減少した。効果的な飼料変換効率の改善・死亡率の低減・体重の増加は、ブロイラーの生産効率の向上を示唆した。