ルチンは乳癌細胞MCF-7およびMDA-MB-231の増殖を促進し、上皮間葉転換と血管新生を調整する
Rutin Promotes Proliferation and Orchestrates Epithelial–Mesenchymal Transition and Angiogenesis in MCF-7 and MDA-MB-231 Breast Cancer Cells
- 出典:
- Nutrients
- 2023
- 15
- 2884
- DOI:
- 10.3390/nu15132884
- 要旨:
- 一般にルチンは抗癌作用を示すが、今回の創傷アッセイでは反対の挙動を示し、ヒト由来乳癌細胞株MCF-7およびMDA-MB-231の増殖を促進した。ルチンはMKI67・VIM・CDH2・FN1・VEGFAの遺伝子発現を上方調節し、CDH1とTHBS1は下方調節した。ルチンはまた、N-カドヘリンと血管内皮細胞増殖因子(VEGFA)を増大し、E-カドヘリンとトロンボスポンジン-1は減少した。以上の結果は、ルチンによる上皮間葉転換と血管新生の促進を意味し、乳癌の進行に寄与したことになる。