非小細胞肺癌にてケルセチンはSIRT5/PI3K/AKT経路を介して、DNA損傷反応を阻害し、アポトーシスを誘導する
Quercetin inhibits DNA damage responses to induce apoptosis via SIRT5/PI3K/AKT pathway in non-small cell lung cancer
- 出典:
- Biomedicine & Pharmacotherapy
- 2023
- 165
- 115071
- DOI:
- 10.1016/j.biopha.2023.115071
- 要旨:
- SIRT5は、ミトコンドリアNAD+依存的な脱アセチル化酵素であるが、癌におけるDNA損傷に関連している。ケルセチンは、ヒト由来非小細胞肺癌細胞株A549およびH1299にアポトーシスを誘導し、増殖を阻害し、DNA損傷を促進した。この際、ケルセチンはSIRT5に直接結合して、PI3KとAKTのリン酸化を抑制した。よって、相同組換えと非相同末端結合の2種類のDNA修復過程を阻害する、新規な作用メカニズムを提唱した。