脊髄損傷を治療する、メチルプレドニゾロン二量体とルチンの共集合に基づくキャリアを持たないナノ薬物
Carrier-Free Nanodrug Based on Co-Assembly of Methylprednisolone Dimer and Rutin for Combined Treatment of Spinal Cord Injury
- 出典:
- ACS Nano
- 2023
- 17
- 12176–12187
- DOI:
- 10.1021/acsnano.3c00360
- 要旨:
- メチルプレドニゾロンによる脊髄損傷の治療は、高用量と副作用が問題点である。これらを解決すべく、ルチンとの併用を考えた。チオケタールを有するリンカーで2量体としたメチルプレドニゾロンは、ルチンと共集合して、キャリアを持たないナノ薬物を構築した。得られたナノ薬物は、活性酸素種の存在下で乖離して、メチルプレドニゾロン2量体とルチンをそれぞれ放出した。脊髄損傷のモデルラットにナノ薬物を投与すると、運動機能の回復と神経保護効果を認めた。