ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

タキシフォリンは、軽度認知障害もしくは軽度の認知症患者の認知機能を維持する

Taxifolin for Cognitive Preservation in Patients with Mild Cognitive Impairment or Mild Dementia

要旨:
軽度認知障害もしくは軽度の認知症と診断された被験者16名の認知機能を評価し、180±100日後に2度目の評価を行った。その翌日から、タキシフォリンの摂取(300 mg/day)を開始して、180±100日の摂取期間終了後に3度目の評価を行った。非摂取および摂取期間における認知機能の変化を比較して、タキシフォリンの効果を検証した後向き研究である。認知機能の評価指標には、アルツハイマー病評価尺度-認知サブ尺度(Alzheimer’s disease assessment scale-cognitive subscale, ADAS-Cog)およびモントリオール認知尺度(Montreal cognitive assessment, MoCA)の2種類を採用した。タキシフォリンの摂取は、MoCAにおける視空間/実行機能(P=0.016)・言語の流暢さ(P=0.02)・合計スコア(P=0.034)を有意に改善したが、ADAS-Cogの合計スコアには有意差を認めなかった(P=0.27)。