ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはAMPKが媒介する肝マイトファジーを促進して、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を改善する

Quercetin ameliorates non-alcoholic fatty liver disease (NAFLD) via the promotion of AMPK-mediated hepatic mitophagy

要旨:
Vivo: 非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)のモデルマウスに、ケルセチンを投与した。その結果、用量依存的に体重・肝重量・血中のALTとAST・肝組織の活性酸素種と炎症を低減して、NAFLDを緩和した。しかし、オートファゴソーム阻害剤である3-メチルアデニンを共投与すると、ケルセチンの効果が打消された。Vitro: ケルセチンは肝細胞内の活性酸素種を低減したが、3-メチルアデニンの存在下では打消された。AMPK阻害剤は、ケルセチンの活性酸素種低減作用のみならず、オートファジー促進作用および抗炎症作用までも無効にした。以上の結果、ケルセチンはマイトファジー(ミトコンドリアを標的とするオートファジー)を増強するが、オートファゴソーム阻害剤やAMPK阻害剤が無効にする。