ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

スマートリポソームを用いるドキソルビシンと遊離ケルセチンとの同時投与は、ドキソルビシンが原因の心毒性を軽減する

Reduction of Doxorubicin-Induced Cardiotoxicity by Co-Administration of Smart Liposomal Doxorubicin and Free Quercetin: In Vitro and In Vivo Studies

要旨:
ドキソルビシンの深刻な副作用である心毒性を軽減すべく、リポソームを用いるドキソルビシンとケルセチンの同時送達を考案した。ドキソルビシンとケルセチンを共担持したリポソームをラットに投与すると、フリーのドキソルビシンの単独投与における体重減少を大幅に改善して、心毒性の軽減を示唆した。ドキソルビシンの単独投与がもたらす、血中のクレアチンキナーゼ・乳酸脱水素酵素・マロンジアルデヒドの上昇と、左室におけるGPx・カタラーゼ・SDOの活性低下は全て、リポソームの投与で改善した。