出生前の原油蒸気への暴露は、ERK1/2およびPI3Kシグナル伝達経路の変化によりラット胎児の間葉系幹細胞の分化能が低下する: ケルセチンによる保護
Prenatal exposure to crude oil vapor reduces differentiation potential of rat fetal mesenchymal stem cells by regulating ERK1/2 and PI3K signaling pathways: Protective effect of quercetin
- 出典:
- Reproductive Toxicology
- 2023
- 120
- 108440
- DOI:
- 10.1016/j.reprotox.2023.108440
- 要旨:
- ラットの妊娠期間0~15日目に原油蒸気に暴露した後、胎児より分離した間葉系幹細胞の挙動を調査した。その結果、原油蒸気はPI3KおよびERK1/2シグナル伝達経路を活性化して、間葉系幹細胞の増殖と分化を減少した。原油蒸気はまた、オステオネクチン・ALP・BMP-6・RUNX2の発現を低下して、分化の中でも骨芽細胞への分化抑制を示唆した。しかし、ケルセチンの同時投与は、原油蒸気のよる胎児への悪影響を顕著に軽減した。