ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ホットメルト押出法によるケルセチン非晶質固体分散体の調製と、溶解性および腸管吸収性の向上

Quercetin amorphous solid dispersions prepared by hot melt extrusion with enhanced solubility and intestinal absorption

要旨:
ケルセチン非晶質固体分散体の調製法を検討した結果、ホットメルト押出法が最適であった。ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の添加が、結晶化を阻害し、溶解性を改善した鍵となった。また、賦形剤はF68が良好な濡れ性を与え、ケルセチン/F68/HPMCの配合比率は1:4:3が最適であった。得られたケルセチン非晶質固体分散体は、30 μg/mLの水溶性を達成した。ラットを用いる薬物動態試験にて、最大血中濃度(Cmax)は2.61±0.08 mg/Lで、フリーのケルセチン(0.58±0.16 mg/L)の4.5倍に向上した。血中濃度時間曲線下面積(AUC)は6.55±2.46 mg·h/Lで、フリーのケルセチン(1.85±0.95 mg·h/L)の3.5倍に向上した。