ケルセチンはヒストンアセチル化の恒常性を調節して、卵巣切除マウスの認知機能の低下を軽減する
Quercetin alleviates cognitive decline in ovariectomized mice by potentially modulating histone acetylation homeostasis
- 出典:
- The Journal of Nutritional Biochemistry
- 2020
- 84
- 108439
- DOI:
- 10.1016/j.jnutbio.2020.108439
- 要旨:
- 卵巣を摘出したマウスは、空間的な記憶力と学習機能が低下する。脳神経可塑性のマーカー(BDNF・SYP・PSD-95)が減少し、皮質および海馬中のヒストンアセチル基転移酵素(HAT)/ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)のバランスが崩れる。ケルセチンを4週間投与すると、認知機能が回復し、HAT/HDACバランスが正常化した。メカニズムとして、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)の活性化による脳神経可塑性マーカーの正常化が提唱された。