ネットワーク薬理学と分子シミュレーションにて、ケルセチンによる結腸直腸癌の治療メカニズムを解明する
Pharmacological mechanism of quercetin in the treatment of colorectal cancer by network pharmacology and molecular simulation
- 出典:
- Journal of Biomolecular Structure and Dynamics
- 2024
- 42
- 7065-7076
- DOI:
- 10.1080/07391102.2023.2235589
- 要旨:
- 各種データベースより、ケルセチンの標的遺伝子103種と、結腸直腸癌に関連する遺伝子141種をそれぞれ取得した。共通する36種に関する蛋白質間相互作用のネットワークを構築し、京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)および遺伝子オントロジー解析を行った。その結果、AKT1・EGFR・MMP9・KDR・MET・PTK2をコア標的として特定した。分子ドッキングの結果、ケルセチンはいずれの蛋白質とも高い親和性を示した。また、PI3K/AKT経路が主要なシグナル伝達であった。