ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

アモキシシリンとクラブラン酸が誘発した肝障害における、ケルセチンを含むナノリポソームの有望な効果: SIRT1/Nrf2/NF-κBシグナル伝達経路と腸内細菌叢を調節する

The Potential Effects of Quercetin-Loaded Nanoliposomes on Amoxicillin/Clavulanate-Induced Hepatic Damage: Targeting the SIRT1/Nrf2/NF-κB Signaling Pathway and Microbiota Modulation

要旨:
アモキシシリンとクラブラン酸との組合せで惹起した肝損傷のモデルラットに、ケルセチンを含むナノリポソームを投与した。その結果、血中のALTとASTを低減し、肝組織中のGSH・カタラーゼ・総抗酸化能は増大して、肝機能の回復と酸化ストレスの軽減を示した。ケルセチンはSIRT1とNrf2の発現を促進し、肝中のIL-6・IL-1β・TNF-α・NF-κB・iNOSを減少して抗炎症作用を発揮した。よってSIRT1/Nrf2/NF-κBの調節に基づく肝保護作用である。ケルセチンはまた、乳酸菌・ビフィズス菌・バクテロイデス属を増大して、組合せがもたらした腸内毒素症を軽減した。