ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

酵母の経時的老化におけるケルセチンの長寿促進効果は、Sir2とグリセロールが基礎となる

Sir2 and Glycerol Underlie the Pro-Longevity Effect of Quercetin during Yeast Chronological Aging

著作名:
Francesco Abbiati
Stefano Angelo Garagnani
Ivan Orlandi
Marina Vai
出典:
International Journal of Molecular Sciences
2023
24
12223
DOI:
10.3390/ijms241512223
キーワード:
出芽酵母
diauxic shift
ケルセチン
長寿促進
酸化ストレス
糖新生
Sir2
グリセロール
要旨:
有糸分裂が終了した細胞老化のモデルとしてdiauxic shift(酵母にグルコース供給がなくなった際、エタノールを用いた好気増殖に移る現象)の出芽酵母を用いて、ケルセチンの長寿促進効果を検証した。Diauxic shift酵母にケルセチンを添加すると、経時的な老化における生存率を延長し、超酸化物アニオンとマロンジアルデヒドを顕著に減少して酸化ストレスを軽減した。ケルセチンはまた、トレハロースと6-リン酸化グルコースを増大して、糖新生における2種類の同化代謝を活性化した。酵母発酵の副産物であるC2(エタノール・酢酸)のSir2依存性同化と、グリセロール経路である。