ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

有毒なSOD1原線維とポリフェノールの相互作用: クルクミンおよびケルセチン

Mechanism of the interaction of toxic SOD1 fibril with two potent polyphenols: Curcumin and Quercetin

要旨:
筋萎縮性側索硬化症は、スーパーオキシドジスムターゼ1(SOD1)の凝集が原因となる。クルクミンとケルセチンのSOD1凝集阻害作用は知られているが、そのメカニズムを分子動力学シミュレーションで考察した。A~H鎖から成るSOD1の8量体フィブリルのD鎖・E鎖・F鎖のトリプトファン残基は、ケルセチンとπ-πスタッキングを形成した。一方、クルクミンはB~H鎖の疎水性アミノ酸に結合して、フィブリルを安定化した。クルクミンはケルセチンに比べてファンデルワールス相互作用が大きいため、フィブリルにより強く結合した。