ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

エレクトロスピニング法で調製したマイクロおよびナノファイバーで高濃度のケルセチンを癌細胞に送達する

Electrospun fiber-based micro- and nano-system for delivery of high concentrated quercetin to cancer cells

要旨:
エレクトロスピニング法にて、ケルセチンを含むポリ乳酸マイクロファイバーと、ケルセチンを含むポリ乳酸-ポリエチレンオキシドナノファイバーをそれぞれ調製した。得られた新規ファイバー製剤の構造を各種スペクトロスコピーで確認した後、骨肉腫細胞株3種(MG-63・U-2OS・SaOS-2)と乳癌細胞株6種(SK-BR-3・MCF-7・MDA-MB-231・MDA-MB-468・Hs578T・BT-20)で活性を評価した。その結果、全ての評価系において、フリーのケルセチンより活性が向上した。熱ショック蛋白質の阻害では克服不可能であった細胞周期の停止・酸化ストレス・アポトーシスの誘導でさえも、ファイバー製剤は促進した。