ウシ第一胃上皮細胞にてケルセチンはTLR4/NF-κBシグナル伝達経路を調節して、リポ多糖が細胞に誘発した酸化ストレスと炎症応答を軽減する
Quercetin Alleviates Lipopolysaccharide-Induced Cell Oxidative Stress and Inflammatory Responses via Regulation of the TLR4-NF-κB Signaling Pathway in Bovine Rumen Epithelial Cells
- 出典:
- Toxins
- 2023
- 15
- 512
- DOI:
- 10.3390/toxins15080512
- 要旨:
- ウシ第一胃上皮細胞をリポ多糖で刺激して、第一胃のアシドーシスによる内毒素上昇のシミュレーションとした。リポ多糖は濃度依存的に、炎症性サイトカイン(TNF-α・IL-1β・IL-6)およびケモカイン(CCL2・CCL20・CCL28・CXCL9)のmRNAの発現を上昇した。その後ケルセチンを投与すると、リポ多糖によるサイトカインとケモカインの上昇を抑制するとともに、TLR4・MyD88・NF-κBのmRNAの発現も抑制した。リポ多糖はNF-κBのリン酸化を活性化していたため、ケルセチンの抗炎症作用はTLR4/NF-κB経路の阻害に基づく。